その30 「島熊山」

ツクシの出る野原は島熊山のすそ野で、千里丘陵の一画だった。

 

竹林のあいだをずんずん上って行くとお不動さんがあった。

お不動さんの向こうは下りになっていて、

見渡すと、やはりずっと竹林が続いているだけだった。

 

中学生の姉にはどうということもないが、

かいちゃんの体力ではキツイ道のりだったので、

ごくたまにしか、そこまでは行かなかった。

 

ある日、姉がとても熱心に「お不動さんまで行く」と言った。

しんどいなあと思ったが、遊んでくれなくなると困るので、

がんばって坂道を上った。

 

お不動さんから千里丘陵を見渡すと

ぽっかりと広大な運動場のようなものが出現していた。

 

「あそこで日本万国博覧会が開かれるのだ」と、

姉が したり顔で指をさした。



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