「下駄スケート」2014.4.9

「 信州は本当にいいところよ」と長野出身のMさん。

 

「春は緑の丘で遊んで冬は雪遊び。田んぼが凍るとスケートもできるの」

 

「田んぼの上でですか?」

 

「氷が割れても田んぼだと膝まで浸かるくらいで済むから」

 

「池だと落ちてしまうからですね?スケート靴で滑るんですか?」

 

「靴なんて足の悪い人か、よっぽどのお金持ちだけ。みんな下駄スケートなのよ」

 

「下駄にあの、ナイフのような歯を付けるんですか?」

 

「ひもで縛って固定するの。縛り方が悪いと立つこともできないのよ」

 

「そんなものが売っているんですね?靴屋さんで買うんですか?」

 

「ううん、下駄屋さんで売ってるの」

 

「鼻緒があるなら靴下ではだめですね?」

 

「そう。足袋のようなのを履いてたわね」

 

「寒くないですか?」

 

「子どもですからね」

 

白い息を吐いて滑る女の子の姿が目に浮かぶようです。

 

ミニ回想法2014「長女」

認知症の方のグループ回想法で大切なのは、リーダーが話を反復することです。 

 

「私は横浜で生まれました」

 

「○○さんは横浜の生まれだそうです」

 

というふうにですが、時にはちょっと困ることがあります。

 

Kさん「私は大根の煮たのが嫌いなんだけど、お父さんが好きなのでよく作りました」

 

Tさん「あら、私は大根の煮たのが大好きよ」

 

Sさん「私も好き」

 

リーダー「TさんとSさんは大根の煮たのが好きで、Kさんは嫌いなんですね」

 

Kさん「え?私も大好きですよ」

 

リーダー「・・・みなさん大根の煮たのがお好きなんですね」

 

Tさん「夕飯のとき、ご飯やお味噌汁をよそうのは長女の仕事なの」

 

Sさん「そうそう、長女はたいへんなのよ」

 

リーダー「TさんもSさんも長女なんですか。Kさんはどうですか?」

 

Kさん「わたしも長女です」

 

リーダー「みなさん全員長女なんですね。お茶碗はひとりずつ決まっているんですか?」

 

Tさん「お茶碗もお箸もこれは誰々のって、模様が違うの」

 

Kさん「うっかりお姉さんのを使って叱られたことがあります」

 

リーダー「・・・(さっき、長女と言ったのに)」

 

少しくらい話が違っていても楽しくおしゃべりするのが一番!と

 

心の中で苦笑して受け流すリーダーです。


「テンプルちゃん」2014.4.7

Yさんはおっとりした雰囲気の 上品で優しげな方。

 

「小さい頃は髪がクセ毛で茶色かったから 母がよく嘆いていたの」

 

「西洋人形みたいだったんじゃないですか?」

 

「そんなことないの。おデブちゃんだったのよ」

 

「じゃあテンプルちゃんみたいなかんじかしら?」

 

「あら。いいように言ってくれてありがとう」

 

ふっくら可愛い子ども時代が想像できるYさんです。
 


「サンキューベリマッチ」2014.4.4

昭和ひとケタ生まれの男性の例にもれず 仕事人間だったMさんは

 

「ちょっと時間がないので」 と言って家に帰ろうとされます。

 

「お忙しいんですね。どんな仕事をされてるんですか?」

 

「いや、今はもう辞めたんですが。イギリスの石油会社にいました」

 

「じゃあ、港にタンカーが入ったら立ち合ったりするんですか?」

 

「そう。企業のビルにも納品するし。ここにもそれで来たことがあるんですよ」

 

「大きな会社だと それなりのご苦労もあったんでしょうね?」

 

「最初は日本の石油会社に入ったんだけど 途中でイギリス資本になってね。

 

英語ができたから辞めなくて済んだんですよ」

 

Mさんに何かをしてさしあげると

 

「Thank you、Very much!」と大きな声で言ってくださいます。


ミニ回想法2014◆峺議でお買い物」

 Hさんは神戸の出身です。

 

お人形遊びをしましたか?との問いに

 

Hさん「大丸で買うた人形さんがあったなあ」

 

あべ 「神戸の大丸百貨店ですね?」

 

Hさん「ガラスケースに入ってて千円やった。高いもんやなあ」

 

あべ 「着物を着たお人形ですか?」

 

Hさん「いやあ、なんにも着てなかったんちゃうかなあ」

 

あべ 「裸ということはないんちゃいますか?」

 

大阪生まれのコ・リーダーもつられて関西弁になります。

 

あべ 「洋服着てたんやないですか?」

 

Hさん「お母さんが大丸で買うて来てん」

 

あべ 「神戸の元町の大丸ですね?」

 

Hさん「そう!元町の大丸!」

 

向かいの席で聞いていた横浜育ちのおふたり。

 

Tさん「わたしも元町で買い物しましたよ」

 

Kさん「わたしも行きました」

 

Hさん「ごっつい大きいからなんでも売ってんねん」

 

Tさん「そうそう、元町通りね」

 

実は神戸にも横浜にも ”元町” という商店街があるのです。

 

Tさん「動物も売ってたよ。カメとか」

 

Hさん「そう、サルとかね」

 

サルが売られていたかどうかは分かりませんが、

 

元町でのお買い物は楽しい思い出のようです。
 


「子守り」2014.4.2

Nさんは一万歩を目標に散歩をされるそうです。

 

「四季の森公園が近いからよく行くんだ。このあいだは弟と石神井公園を歩いたよ」

 

「弟さんが東京におられるんですね。おいくつ違いですか?」

 

「九つ下なんだ」

 

「9歳も違うんですか」

 

「赤ん坊の頃はいつも ”おんぶ” してやったもんだよ」

 

「二人兄弟ですか?」

 

「いや、上に兄がいて 弟の下に妹もいて。その子らも ”おんぶ” したよ」

 

少し照れながら笑う 男らしい風貌のNさんです。
 


「お正月気分」2014.3.31

「デイサービスのお風呂は広くていいわ」

 

と言われるTさん。

 

「銭湯みたいですよね?」

 

「そうそう。大みそかには必ず銭湯に行ったのよ」

 

「大掃除のあとですね?何時くらいに行くんですか?」

 

「3時くらいかしら。帰ってから”おせち”を作って年越しそばを食べるの」

 

広い湯船でゆっくりと手足を伸ばされたTさん。

 

「ああ、いい気持ち。お正月気分だわ」

 

外はそろそろ桜が咲き始める季節です。
 



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