ミニ回想法2014 屬ばあさんは88歳」

今日から 特養3階認知症棟でミニ回想法が始まりました。


スタッフを成長させたいとの高島先生の意向で、

あべ と 本さんの二人で、4名の参加者のお話を伺います。


初めてお会いしたTさんは車イスながらも背筋はシャンとして

小さな声ですが、はっきりと話されます。


あべ「小さい頃は何をして遊びました?」


Tさん「お手玉とかね。お手玉は”じゅずご”を入れるのが一番いいの」


あべ「音がいいんですか?」


Tさん「音もいいけど”じゅずご”だと虫が喰わないから」


あべ「あ!小豆だと虫が喰うから”じゅずご”のほうがいいんですね?」


Tさん「そう。おばあさんがハギレで作ってくれたの」


あべ「優しいおばあさんだったんですね」


Tさん「今でも元気でいるんですよ。もう88歳になりますけど」


それはTさんのお年では? と言いたいところを我慢して

「それはなによりですね」と微笑むことができたのは、
少しは私も成長したということかな?
 


「シャンプー指南」2014.3.24

理容師だったというKさんに

 

「ぜひ、洗髪のコツを教えてください」とお願いすると

 

Kさん「耳の上から頭頂部に向かって5本の指を動かすの。

 

生え際とスソはタテ方向に。洗い流す時は洗ったのと同じ時間をかけて」

 

ていねいに教えていただいたので

 

「教えられたようにできるよう頑張ります」と言うと

 

Kさん「教えられたことよりひとつ自分で工夫することが大事なのよ」

 

優しい笑顔でおっしゃいました。
 


「幾松」2014.3.21

Sさんに、小さい頃どんな遊びをしました?と訊ねると

 

「チャンバラごっこが好きでね」

 

「鞍馬天狗とかですか?」

 

「いや、桂小五郎。弟を桂小五郎にするの」

 

「じゃあSさんは誰になるんですか?」

 

「芸者の幾松。ふふふ」

 

美男美女を姉弟で演じていたのよ、と

 

いたずらっぽく笑うSさんでした。
 


「なんだ坂こんな坂」2014.3.19

 Nさんは瀬戸内の島育ちで私の両親と同郷です。

 

「昔は汽車が走っていたそうですね」

 

「そう。戦後廃線になってバスだけになったの。

 

あなたも乗ったことがあるの?」

 

 

次にお会いしたときNさんは笑顔で近づいてこられ

 

「家に帰ってから思い出したのだけど、

 

上り坂がきつくなると速度が落ちて止まりそうになって、

 

男の子たちは飛び下りて後ろから汽車を押して

 

坂の頂上でまた飛び乗ったのよ」

 

と教えてくださいました。


「菜の花風呂」2014.3.17

 菜の花を飾った”お楽しみ風呂”に入ってこられたIさんは

 

高齢のため目も耳も相当遠くなっています。

 

「菜の花を飾ってあるんですよ」

 

「ああ、そうなの」

 

「菜の花の歌を知っていますか?」

 

「え?なに?」

 

「♪菜の花畑に〜♫」

 

するとIさんが一緒に歌い出されました。

 

「♪入り日うすれ〜見渡す山の端かすみ深し♫」

 

間違えずに最後まで歌ったあと

 

「なつかしいね。80年ぶりに歌ったよ」

 

そのあとも湯船の中でずっとひとりで

 

「♪菜の花畑に〜♫」と歌っておられました。
 


「オクラホマミキサー」2014.3.14

Hさんはお元気なのですが認知症状があるので、

 

転倒防止のためにスタッフと両手をつないで歩きます。

 

「ひとりで歩けるのにどうして両手をつなぐのかしら」

 

と少し不満顔。

 

「でも、これってフォークダンスみたいじゃないですか?

 

小学校の時やりませんでした?オクラホマミキサー。♪タンタラッタラッタラン〜♪」と歌うと

 

なんと!笑いながらスキップをしてくださって、

 

「フォークダンスのことなんてすっかり忘れてたわ。楽しいことを思い出させてくれてありがとう」

 

と言ってくださいました。
 



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