Kホーム  「退室」 150611

今日は5週目のセッションですが、初参加の男性が来られました。

テーマは「学校へ行くときの服装」

セッションが始まって30分ほどすると

「もういいよ。向こうに帰る」と言われ、退室されてしまいました。
 

理由はいくつか考えられます。

女性の参加者ばかりで男性ひとりだったこと。

耳が遠く、通訳は付いたものの、話が聞こえにくかったこと。

話題に興味がなかったこと。
 

1クールのセッションが8回である意味は、

回を重ねるごとに緊張が取れ、親しみが増していくことです。

5回目以降は、心を開いた話ができるとされています。

参加したことを憶えていない認知症の方でも、

1回目より2回目、2回目より3回目と、関係性が深まるのです。
 

初めて来られた男性は、この輪の中に入られず、

居心地が悪かったのかもしれません。
 

次回のクールの時に、最初から男性数名と参加して貰えば、

お話しの会を楽しんでいただけるのではないかと、考えています。


まち子 と みつ子  旅行編「記念写真」

みつ子は写真が好きである。

旅行に行くと必ず「撮って、撮って!」と言うわりに、

いつも直立不動で、少し怒ったような顔で写っている。

ロングショットだと「顔が分からへん!」と言い、

アップだと「シワが写る!」と嫌がる。
 

ディズニーランドが、よほど楽しかったのか、

まち子と並んだ写真は、いい笑顔ばかりである。

「あらー、みつ子さん、若いわー」

「まち子さんこそ、よう写ってるわー」

互いに誉めあって喜んでいると思ったら、

「この写真、お葬式に使ってもらおう」

「わたしも、これがいいかな」

いつのまにか ”遺影” 選びをしている二人であった。


まち子 と みつ子  旅行編「並列化」

まち子とみつ子はよく しゃべる。

自分の体調のことから始まって、家族や親戚の近況、

料理のレシピから、若い頃の苦労話から、最近のニュース。

情報の並列化を目論んでいるのではないかと思えるほどだ。
 

「あらー、偶然!」という声が聞こえたので何かと思うと

まち子の出た小学校と、みつ子の次男三男が出た小学校が

同じだったことが分かったのである。

「先輩・後輩ってことやねえ」と二人で感心している。

淡路島生まれだと思っていたまち子は岸和田生まれで、

小学校五年生まで、なんちゃら小学校に通っており、

その約40年後、みつ子の息子たちが父親の転勤で、

なんちゃら小学校に入学した、ということらしい。
 

どこまで詳しく経歴を語りあってるんだ!

と、またまたツッコミたくなるのであった。


まち子 と みつ子  旅行編─屬ひとりさま」

向かうところ敵なし、と思われる まち子とみつ子だが

意外にも共通する弱点がある。
 

「わたし、ひとりで食べもの屋に、よう入らんのよ」

「わたしも。お腹すいても我慢して家に帰るわ」

「誰かと一緒やったらいいんやけど」

「ひとりやったら寂しいというか、落ち着かんよねえ」

「でも主人が亡くなって ”おひとりさま” になってんから、

そんなことも言うてられへんと思うの」

「いい歳して、どこでもひとりで行けんとあかんよねえ」
 

「棺おけに入るときはひとりですからねえ」

とツッコミそうになるのを、必死でガマンする嫁であった。


まち子 と みつ子  旅行編 「歴女」

ディズニーランドのホテルを11時にチェックアウトして、

 ”歴女” を自認する二人の要望で鎌倉に行く。

「鶴岡八幡宮は混んでいるからパスします」と言うと

「公暁の隠れ銀杏は風で倒れたしねえ」

「段かずらは修復中だしねえ」

歴史でないことも、やけに詳しく知っているのは、

おそらくテレビの情報番組で見たのだろう。

「テレビばかり見ないで勉強しなさい!」

と子どもを叱ってきた母親としての立場のせいか、

「私ら、あんまりテレビなんて見ないよねえ」

などと言っているが、江ノ電を見るなり、

「あっ!このあいだタモリさんが乗ってた電車!」

「わたしも見たよ、ブラタモリ!」

と、同じ番組を見ていたことを喜び合うまち子とみつ子。

”歴女” ではなく ”テレ女” では? とツッコミたくなる嫁であった。


まち子 と みつ子  旅行編 「ディズニー!」

まち子とみつ子が、いかにディズニーランドを満喫したのか、

ここに記録しておかねばなるまい。
 

9:30入園。「カリブの海賊」に乗ったあとパレード見学。

ミッキーシャーベットを食べて「ジャングルクルーズ」乗船。

「カントリーベア・シアター」を見てイースタープレートランチ。

「イッツ・ア・スモール・ワールド」のあとスーベニアショップ。

ディズニーリゾートラインでホテルミラコスタに行き、

ベッラヴィスタ・ラウンジでディズニーシーのパレードを高みの見物。

ホテルにチェックインして一服してから、再びランドへ。

「ホーンテッドマンション」のあとは「エレクトリカルパレード」。

「白雪姫」のトロッコに乗ってから「花火」を見て、

「ミッキーのフィルハーマジック」の最終上映に駆け込み、

パスタを食べて、ホテルに帰ったのが10時過ぎ。
 

86歳まち子、昨年大腸ガン手術。82歳みつ子、心臓ペースメーカー。

疲れを知らぬ高齢者である。


Kホームぁ 峪迭櫃院廖150604

見学に来られた女性が、セッション終了後

「参加者のうち、どの方が認知症なのですか?」

と訊ねられました。
 

程度やタイプの差こそあれ、全員認知症状があるのですが、

回想法のグループセッションの間は、全くそうは見えません。
 

そのための仕掛けがいくつも用意されています。
 

テーブルに花を飾り、 座席に名札を用意して、

特別な場所に招待されていると感じていただく。
 

参加簿にシールを貼ることで、

以前にも参加したことを思い出していただく。
 

その日のテーマに合った道具を用意し、視覚や感触、

五感を使って記憶を掘り起こしていただく。
 

クールダウンに美味しいお茶を用意し、茶托に乗せて、

大切なお客様として扱われていると感じていただく。
 

これらの仕掛けだけでも、参加者の姿勢や表情が、

驚くほど変わるのです。



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