その74 「貸本屋」

叔父の寿司屋は繁華街のはずれにあって、

店のすぐ裏の長屋のひとつを住居にしていた。

 

寺町という お寺がたくさん集まった地域で、

ぱらぱらとある商店のひとつに「貸本屋さん」があった。

 

”やえちゃん”という若い叔母が

最初にこの貸本屋さんに連れて行ってくれて、

数冊のまんがの本を借りてくれた。

 

やえちゃんは”まんが好き”で

「のろいの〇〇」とかいうのが特に好きであった。

 

貸本屋さんの本はあまりきれいではなく

表紙も中身もべろべろしていてちょっと嫌だったが、

読み始めると続きが読みたくなって

やえちゃんからお金を貰って借りに行くようになった。

 

やえちゃんは親きょうだいから

「いい年して”まんが”なんか読んで」と言われていたので

かいちゃんを隠れ蓑にしていたのかもしれない。



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