その47 「巨人の星」

祖父を近所の散髪屋さんに連れて行くのは

小学生になった かいちゃんの仕事であった。

 

1年生の中でも ちっちゃっこい かいちゃんが

目の悪い祖父の手を引いて歩いていると

「えらいねえ」と近所の人が声をかける。

かいちゃんはそれが恥ずかしくていやだった。

 

楽しみだったのは散髪屋さんに

少年マガジンが置いてあったことだ。

 

祖父が散髪に行くのはひと月かふた月に一度だから

待っている間に「巨人の星」を古い号から順に読む。

 

散髪が早く終わると読み残して帰ることになるので

一生懸命、読んだ。

 

祖父が亡くなったのは かいちゃんが6年生の時だったから、

「巨人の星」の連載の ほとんど初めから終わりまでを

散髪屋さんで読んだことになる。



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