その201 「お豆腐屋さんの秘密」

家の近くのSPセンターという市場には

八百屋や肉屋や乾物屋や荒物屋など

ひと通りの店が入っていて、

ひとりでお使いに行くというよりは

母に連れられて散歩がてら買い物に出かけた。

 

たいていの店は商品を並べているだけだが

お豆腐屋さんだけはやけに広くて奥行きがあり

どうやら豆腐を作っていたようである。

 

買い物に行く時には豆腐の製造は終わっていて

店先にあるプールの中に豆腐が泳いでいるのと

店の床がきれいに洗われているのを見るだけなので

こんなに広いスペースが必要なのだろうかと

かいちゃんは常々不思議に思っていた。

 

ある日、たまたま早い時間に訪れたら

湯気の上がる鍋やら大きな水槽の間を

白い上着と白い帽子と白いマスクを着けて

膝まである黒い長靴をはいた人たちが

忙しそうに立ち働いているのを見た。

 

お豆腐屋さんの秘密の工場を覗いた気がして

かいちゃんはちょっとドキドキした。



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