その192 「百日咳と本」

小学校三年生のときに百日咳に罹患してしまった。

 

咳が治まるまで学校を休まなければならない。

熱もないので退屈で堪らない。

父が見かねて本を買ってきてくれた。

 

家の近くに書店などはなかったので

おそらく梅田の旭屋か紀伊国屋であろう。

『東海道中膝栗毛』という本であった。

 

なぜ父がそれを選んだのかは分からないのだが

とにかく すぐには読んでしまえないように

3センチほども厚みのある本であった。

 

題からして難しい漢字が並んでいるし

上下段に分かれたレイアウトで挿絵もまったく無い。

ルビは振ってあるものの漢字が多く字が小さい。

 

これはまだ早いかも、と言おうとしたら

「かいちゃんは本が好きやからなあ」 と

父に機先を制されてしまった。

 

読み始めると話は面白く

『東海道中膝栗毛』は かいちゃんの愛読書になった。



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