その108 「千切りキャベツ」

淡路島の祖父の家の横に畑があった。

祖父の畑だったのかどうかは分からない。

 

海岸から道をへだてて 畑が一面に広がる中に

ぽつんぽつんと家が点在しているのだが

家の境目も畑の境目もなかったように思う。

 

祖父母が畑仕事をしている姿を見たことはないが

夏休みに遊びに行くといつも

祖母が畑からキャベツを採ってきた。

 

小さいものなら一玉、大きいものなら半玉

祖母はひたすらキャベツを刻む。

 

包丁は家ではあまり見かけない四角いもので

”菜切り包丁” と言うと祖母に教わった。

 

大量の千切りキャベツを大きな鉢に入れて

味の素としょうゆをかける。

しばらく置いておくと水が出て

キャベツは三分の一くらいの嵩(かさ)になる。

 

祖父の健康法だったのかもしれないが

しょうゆをかけたキャベツの千切りは

マヨネーズで食べるより美味しく思えて

かいちゃんはちょっとおとなになった気がした。



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