その100 「阪急百貨店」

百貨店に連れて行ってもらうのは

お中元とお歳暮のシーズンだったと思う。

 

電車にもどこにも冷房など無かったし

百貨店も人がいっぱいだったが

どこからかふわりと風が吹いてきた。

 

母の指さすほうを見ると

天井に扇風機の羽根のようなものが付いている。

ちっちゃい かいちゃんにとって天井は果てしなく高く

そんなに遠いのに羽根はとても大きく見えた。

 

阪急百貨店のインテリアはすべて茶色っぽく

大きな羽根は優雅にゆっくり回っていた。

 

エレベーターの階数表示は時計のようで

先端がスペード形をした大きな針が

1、2、3、4と動いてゆく。

 

エレベーターの中にはおしゃれな制服を着た

きれいなおねえさんが乗っていて

百貨店は外国のようだと かいちゃんは思っていた。



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