その93 「紫陽花(あじさい)」

玄関わきに大きな紫陽花の株があった。

 

どこの家でもたいてい紫陽花はあるけれども

かいちゃんの家の紫陽花は 手毬ほどの大きさの花のかたまりで

通りがかりの人が足を止めるほど見事であった。

 

紫陽花は ”挿し木” することができるので

花が終わる頃には知らない人までが

「ひと枝、分けてください」と言ってきた。

 

最初クリーム色の花弁が淡いブルーに染まっていき

どんどん濃くなって鮮やかな藍色になり

それから赤みがかって紫色に変わる。

 

母は自慢の紫陽花の枝をみんなに切ってあげていたが

挿し木をしても同じ色になるとは限らない。

 

土壌が酸性だと綺麗な青になる、と聞いてきた母は

「うちの土は酸性だから」と自慢していたが

特に土の手入れをしていたわけでもなく、

「土が酸性なのは自慢できることなのか?」と

かいちゃんは疑問に思っていた。



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